Smily Books Blog 2023年7月更新中

一目でわかる表現の心理技法 海保博之(共立出版)

1.見やすくする

(1)1ページに詰め込む情報量(版面率)は60%程度とする。

(2)レイアウト上の配慮

①中心を常に意識する

②横書きの場合、下部、右部にやや情報を多めにする。

(上部、左部に視覚が集まるため、バランスをとる)

(3)黄金分割(1:1.632)を用いる。

2.印象づける

(1)ゲシュタルト(形態)の要因をレイアウト設計に生かす

・近接性(近いものはまとめる)

・類同性(似たものはまとめる)

・連続性(連続したものはまとめる)

・閉合性(閉じたものはまとめる)

対称性(対称なものはまとめる)

3.わかりやすくする

(1)「わかる表現」とは相手の長期記憶の知識と照合しやすい表現のこと。

(2)「わかりやすさ」は相手のメタ認知(どの程度わかったか知る事)能力で決まる。

(3)長期記憶の更新が行われる表現がよい

・「わかった、しかし、当たり前」=長期記憶の既有知識と同化するだけ。

・「わかった、なるほど」=長期記憶の既有知識と照らし合わせ調節(更新)が行われる。

(4)同型性違反に気をつける

・見る人の立場、視点、状況、大きさなどを考慮する事

 (同じだと思い込んでいて他者が見ると異なる場合があるため)

4.記憶を助ける

(1)思い出す手がかりを豊富にしておく

・ビジュアル表現などで情報を冗長化する。

 ただし、表現の簡潔さと冗長さとは、ほどよいバランスが必要

 (冗長すぎると余計な情報が含まれてしまい、覚えるべき対象が曖昧となるため。)

・図で不足している場合、文字で補足する。

・メリハリのある表現とし、覚えるべき対象を絞り込む。

・エピソード、例えを活用する。

(2)探しやすくする

・概要把握(目次、概要説明)

・キーワード参照(索引、強調文字)

・現状把握(ページ、章や節の項番、ヘッダ)

5.心に訴える

(1)AIDMAの法則(広告宣伝)を参考にする

Attention(注意を引く)

Interst(興味・関心を引く)

Desire(欲求に訴える)

Memory(記憶してもらう)

Action(買ってもらう)