ソフトウェア開発の必修スキル 日経ITプロフェッショナル編(日経BPムック)
1.要求定義の定石
(1)4つの必須スキル
①要求定義の方法論を確立する
②図の表記法をマスターする(業務フロー、DFD、ER、UMLなど)
③ヒアリングの技法を知る
④業種・業務知識を身につける
・IBMでは大規模PJでは20〜25%のコストを要求定義に当てている
(2)要求工学のベストプラクティス
①知識
要求アナリスト自身の訓練(他社事例研究など)
ユーザに対する要求に関する教育
開発者の業務研修
②要求開発
以下の作業を行きつ戻りつしを繰り返して、要求仕様書が作成される
・引き出し(ユーザから要求を引き出す)
ユーザの体制、キーパーソンの明確化(協力要請の実施)
システムイベントの明確化
業務フロー図(ユーザヒアリングしながら作成する)、用語集の作成
ワークショップ(合同協議会)を開く(必ず全員を指名して発言を要請する)
ユーザの仕事(現場)見学と問題点ヒアリング(上司/部下別に中座できないような会議室で集中ヒアリング)
ユーザアンケート実施(ユーザの問題意識、参加意識を高める)
・分析
実現可能性の分析と要求優先順位(=目的を定量的に明確にする事)の決定をユーザに要請
コンテキスト図(最も抽象的なデータフロー)の作成
・仕様作成
分析した要求仕様を文章と図でまとめる
・妥当性確認(要求仕様のレビュー)
③要求管理
変更管理委員会設置
要求のベースライン定義、バージョン管理
④プロジェクトマネジメント
要求をベースとしてプロジェクト計画作成
要求リスク管理、対応工数管理
3.「クラッシング」と「ファストトラッキング」の実際
(1)以下の順序で検討する
①既存要員によるクラッシング
②既存要員によるファストトラッキング
③新規要員によるクラッシング
④新規要員によるファストトラッキング