マーケティング発想のヒント―“今”と“これから”をつかむ44のトレンド 和田 一廣(あさ出版)
1."時代"の流れを読み解く
(1)デジタル時代に対面商法がウケる
デジタル化が進めば進むほど、人との交流を求める動きも活性化する
(2)家族ユースから個人ユースへ(例.iPod、携帯電話)
(3)都市生活者の自然回帰
都市生活者、田舎に住む人共にメリットがあるシステムとするのがポイント
(4)アウトレット
「お買い得感のある商品を買いたい」(消費者心理)と「ブランド力を落とさずに在庫処分したい」(メーカー心理)の一致した形
→取引先や同業者から批判されない「大儀名分」が必要(問屋が倒産した、有力なデベロッパがいるなど)
(5)自己啓発ビジネス
若年層+シニア層がターゲット
グループ学習による新しい人間関係の場、学ぶだけでなく教える場を提供する事がポイント
(6)アウトソース
足りないノウハウをただ取り入れるのでなく、自社ノウハウとの結びつきを考えた事業戦略に基づき実行する
2."新規事業"を成功させる
(1)コストカット支援自体ビジネスとなる(購入代行業など)
(2)ドミナント戦略
どうしても勝ちたいエリア(本拠地)では圧倒的なシェアを奪う
一般に元々シェアの高い地域から攻めていくのが基本
3."発想"をガラリと変える
(1)ロングセラー商品のポイント
変えてはならないもの(例.味)と変えるべきもの(例.商品イメージ)どちらも押えていること
変えてはならないもの=企業のコア・ベネフィットであり、それが差別化されていないとすぐ売れなくなる
(2)富裕層の需要に目を向ける
富裕層(=不動産を除く純資産が100万ドル以上)は世界に約830万人、日本に約130万人
→富裕層向け金融商品(投資信託、保険など)、旅行など
4."経営感覚"を身につける
(1)ファブレスで柔軟性のある組織を作る
ファブリケーション(Fabrication=製造工場)のないビジネスモデル
→商社のような中間マージンを稼ぐのとは異なる
→「何を作るのか」という企画開発ノウハウ(場合によっては特許)を押えていること
→生産拠点は常に最適な場所を探す(時代と共に移り変わると割り切る)