なぜあなたはその仕事を先送りしてしまうのか? 笹木健治(秀和システム)
1.先送りの心理メカニズム
(1)3レベルの分析
・ある出来事に対し、以下①〜③の順に対応していく
①思考レベル
信条(信念、考え方、期待、こだわり、思い込み)と照らし合わせて考える
②感情レベル
①とセットで不安、焦り、怒り、疑い、やる気のなさ、自信のなさといった感情が現れる
③行動レベル
やるべき行動とは違った逃避行動をとってしまう→原因は「恐怖心」
(2)恐怖心の原因
①「過去のいやな記憶」
②「未知(将来)への不安」
2.先送りの心理パターン
(1)完璧を目指し過ぎてしまう
(2)効率を求め過ぎてしまう
(3)結果を怖がり過ぎてしまう
(4)もともとニーズがない事をやろうとしている
(5)自分の可能性を狭くする事を恐れている
3.行動に移すための3つのステップ
(1)思考レベル
信条体系は必ずしもいつも正しくはないと考え、適切な拡大解釈を行う
(2)感情レベル
①自分を責めてしまう場合
リフレーミング(認知的な枠組みの再構築)を行う
・内容のリフレーミング
「失敗」という言葉の意味を「欠点を学んで成長するきっかけとなる出来事」と別の定義に捉え直す
・プロセスのリフレーミング
「自分を責める行為」を「反省して現状を改善」「結果をそのまま受け入れる精神的な強さ」といった別のプロセスに捉え直す
②人に対してわだかまりがある場合
わだかまりの感情(言葉)とその真の原因(人に対する期待やこだわり)を順に紙に書き出し、期待やこだわり自体を見直す
4.行動レベルでの取り組み
(1)自問によって理想の姿を導き出す
①「(理想的には)どうなったらよいだろうか?」
②「理想の状態が100点だとしたら、今の状態は何点だろうか?」
③「今までにどのような事が役立っただろうか?」
④「今自分にできることは何だろうか?」
(2)アウト・オブ・ザ・ボックス・アプローチ(制限していた思い込みを取り除く考え方)
「もし私ができる人だったら、何を考え、何をするだろうか?」