Smily Books Blog 2023年7月更新中

いんでぃぺんでんす

前回話題だけ振っていた4Way-Independenceな話。つれづれなるまま書いてみます。

初対面の方にたいてい言われる褒め言葉(社交辞令?)の一つに
「ドラムやれるなんて、両手両足がバラバラに動いて凄いね〜」ってのがあります。
ボクからすれば、「ピアノなんて両指10本バラバラだし、おまけにペダルで足まで使ってもっと凄いね〜」
って感じで、指をフンダンに使う他の楽器の方が凄い!って思えちゃうのですが。。


ドラムで両手両足をホントにバラバラに動かす4Wayな演奏ってのはまれで、
感覚的には2Way、多くてもせいぜい3Wayで対処してることが多いです。
残りの手(もしくは足)は考えてないというと語弊があるかもしれませんが、
右脳に追いやっちゃってます。
(右脳=「楽器演奏において限りなく無意識にバランスの取れた状態を司る場所」という意味でココでは勝手に定義します。)


○8ビート系
例えば、一番ベースとなる一定かつ細かいリズム(たいていはハットかライド)は、右脳に追いやることが多いです。
つまり叩いていながらも、それを左脳的に理屈で考えて叩いていない状態というか・・・
自転車に乗ってしまえば勝手に足がペダルを漕いでいる、そんな感じです(^o^)
で、残りの右足と左手の2Wayでいろんなパターンができれば、
たいていの8ビートのリズムパターンは対処できてしまえるのではと思います。
(ハイハットオープンとかのパターンは、とりあえずここでは除外)
身体のパーツを擬人化してお話ししてみます。
右手のリズムキープがフラフラすると「右手クン、それじゃいけないなぁ!」
といつも左脳が監視せざるを得ず、いつも気が抜けない状態となります。(=リラックスしてドラムが叩けていない状態)
テンポがある程度しっかりしてくると
「右手クンのリズムキープはもう大丈夫そーだ。ボクの右脳クン、後は頼んだよ!」
としてしまい、残りのややこしい右足&左手のパターンにのみ、左脳クンは専念するという役回りでしょうか。


○ラテン系
サンバ、ボサノバといったラテン系になると、右手だけでなく右足も組み合わせた形でベースのリズムを作り出します。
「じゃあ、それで2Wayじゃないの?」と言われそーですが、
感覚的には右手&右足合わせて1Wayです。
あくまで一つのリズムパターンを右手&右足で作り出し、右脳へ追いやるという感覚です。
で、残りの左手は、自由に遊ぶというかリズムにアクセント、
スパイスを効かせるという感じでしょうか。
ここが左脳さんのセンスが要求される所です(^o^)
なので、左手は(右手&右足)ペアとは完全に独立してないといけません。
これで頭の感覚としては2Wayになります。
残った左足ですが、

* 裏拍の2、4で踏む(一般的なジャズと同じ)
* 表伯の1、3で踏む(Steve Gaddなど)
* 1〜4全拍踏む(神保さん、Tonny Williams)

といろいろあるよーです。
いずれにしても、(右手&右足)のベースペアに左足が参加するだけなので、
感覚的に完全独立なのは左手だけ。やっぱり2Wayのままだと思います。
ハットをどー踏むかは、テンポや音楽的センスにもよるのでしょうが、

* 裏拍踏み:ウネった感じ、本来のラテン風味(だとボクは思ってます)
* 表拍踏み:どっしりしてタメの効いた感じ
* 全拍踏み:スピード感重視、やり過ぎるとちょっと慌しい

といった感じになるかと。


○ジャズ系
いわゆる「チーチキ、チーチキ」ってひたすら刻むジャズ系だと、
基本は右手&左足のペアで1Way、残りの右足と左手がそれぞれ独立してリズムアクセントをつけるので3Wayになります。左足のハット踏みの基本は2、4の裏拍ですね。
でも、アートブレイキー、ジャック・ディジョネットみたく、アトランダム踏み(^^;;ってのもありますね。
これは左手といっしょで独立して自由にリズムアクセントを入れているのだと思います。
こーなるとよーやく4Wayの領域に入ってくるのかな。


○右手の味付け(技術的には特にアップダウン)
ここまでのお話で、「ベースリズムとなる右手は、右脳に追いやりさえばすればいいんだよね」と言ってますが、話はそー単純でないです(^^;;
右手がメリハリのないリズムのままでは問題ありです。
8ビート、シャッフル、ジャズ、いずれにせよアクセントとノーアクセントの違いを右手でこそ出さないと、ドラム全体が非常にツマんないリズムになってしまいます。
そこで結果的にマスターしておくと便利なのが、いわゆる右手のアップダウン奏法なんだと思います。
分析してしまえば単にダウン+タップストローク、もしくはアップ+タップストロークを連続するだけだと思うのですが、
右手さんには、最終的にこのパターンが無意識にできる所まで頑張ってもらわないといけません(^o^)

よく用いるパターンとしては、

* 8ビート、シャッフル:ダウン+タップの繰り返し
* 16ビート、ジャズ :ダウン+タップ2回もしくはアップ+タップ2回の繰り返し

でしょうか?(16ビート系はテンポによりダウン、アップどちらを使うか変わる気がします)


お話がチト脱線してきたので、今回はとりあえずこの辺で。