考え方のつくり方 〜実践編〜
1.ゆとり教育すべき?or基礎を厳しく教えるべき?
(1)ゆとり教育のコンセプト(基礎学習と総合学習のバランシング)
「つめこみ教育」による「落ちこぼれ」をなくすことだけでなく、基礎学習のボリュームを減らした分、総合学習により変化対応能力、個性化された能力を磨くこと。
(2)現代の基礎学習
従来の漢字や計算だけでなく、決算書の読み方、メールの書き方といったものが基礎的なものになりつつある。
2.グローバリゼーションは世界を良くしつつある?or悪くしつつある?
(1)グローバリゼーションのプラスとマイナス
①プラス
規制や障壁を取り外し、企業(農業も含め)が都合の良い所でビジネスを選べる状態を実現する事により世界全体が豊かになる。
②マイナス
最も低コストで品質の良い所で生産し、最も購買力のある所で売る結果、どちらにも選ばれなかった所は敗者となり、貧富の差がどんどん広がる。(勝ち組が勝ち続けるメカニズム)
(2)グローバリゼーションのガバナンス
勝ち組は勝ちすぎないようにし、負け組にも努力のチャンスを常に与えるようコントロールする
3.宗教は人を対立させやすい?OR仲良くさせる?
(1)宗教の生活習慣のサブセット化
①アメリカ、日本を問わず、若い世代中心に自覚的に特定の宗教グループには属さない人が増えてきている
②初詣、お祭り、お彼岸などは日本人の習慣や行動様式のサブセットとして見た方がわかりやすい
(2)無宗教とは
①日本の場合、単一文化に近いため、他者との違いを意識する事が少ないが、外国人から見れば、冠婚葬祭など宗教的色彩の強いものがある
②特定の宗教グループに属さないからといって外国人に「無宗教」と表明すると「類型的な秩序(習慣)を持たない人」と誤解され、「アナーキスト」と見られてしまう可能性がある
4.どんな戦争もすべきではない?OR戦争するのはやむを得ない?
(1)第二次世界対戦のきっかけ
①アメリカ
合衆国憲法や中立法(アメリカ大陸以外の紛争には関与しないという方針)をルーズベルトが選挙当選(3期目)後に破り(公約違反)、ヨーロッパとアジアの戦争に参戦
②日本
アメリカから突きつけられた要求(ハル・ノート)がとても受け入れられなかったためアメリカに宣戦布告
(2)悪との悪の区別とその後の処置(戦争)
①希薄な理由で他者を悪と決め、攻撃の理由としている事が多い
②人はそもそも善と悪をすっきり決められる程、全知全能でないことを自覚すべき
5.自然には手をつけない方がよい?OR自然は人間が管理すべきだ
(1)そもそも自然とは
田舎の田や畑、林などは人工的な自然であり、本当の意味での自然はもはやアマゾンの未開地や南極といった人の住めない所しか残っていない
(2)持続可能性(サステナビリティ)のある生態系の豊かさの実現
①日本の里山のような豊かな生態系を長期間維持できる仕組みが必要
②昔は世界のそれぞれにその土地の自然に合った付き合い方があった