企画書・提案書のつくり方 藤木 俊明(日本実業出版社)
1.「通る提案書」を90分でつくる!
原則、以下の順番に作成する(コンセプトから書き始めても良い)
(1)企画書・提案書づくりに着手(10分)
①フォーマット参考にする(形から入る)
②提案のネタをセレクトする
(常日頃からフォーマット、ネタはストックしておく事が前提)
(2)「タイトル」「まえがき」(10分)
①タイトル
コンセプトがイメージできるような表現を一言で言い切る
②まえがき
自分の言葉で結論を先に述べる
結論=決め付けとなってはいけない
仮説として調整・課題は後で述べるというスタンスが良い
(3)「背景」(10分)
①まえがきの説得力を増すように客観的事実を延べる
②主な公的データ閲覧先
総務省統計局統計センター(http://www.stat.go.jp/)
日経BP記事検索サービス(http://kijiken.nikkeibp.co.jp/user/)
電通消費者情報トレンドボックス(http://www.dentsu.co.jp/trendbox/)
(4)「目的」(5分)
(1)〜(3)から浮き出てくる目的をシンプルに提示する
言葉だけでなくイメージ図(悩みとそれが解決する状況)も合わせて掲示すると良い
(5)「コンセプト」(20分)
①提案内容を一言で表現(箇条書きで3項目程度)
②ターゲットがどんな行動を取るかビジュアルにイメージできるような説明(図)を加える
③良いコンセプトの例
「提案者」の幸せでなく「クライアント」の幸せをアピール
カフェという空間の提供(家庭、会社何れでもない第三の場所)
④悪いコンセプトの例
簡単・便利
→コンセプトが曖昧
→複雑・不便な現状からのメリットをイメージストーリーで説明する事が必要
(6)「方策/要件」(15分)
コンセプトを実現する製品やサービスメリットを方策、その実施体制など
あまりくわしく決め事を書いても、提案採用後変更される事が多いので簡潔に書く
(7)「ラフスケジュール」(5分)
変更される事が多いので以下の通りラフで良い
①準備検討②製作・仕込み③本番④修正・効果測定
(8)「予算」(5分)
概算で良いので必ず提示する
○○一式とせず、内訳は必ずつける
(9)「課題」「おわりに」(5分)
①課題
提案内容でカバーできない点や困難な問題は正直に提示しておく
②おわりに
謝辞、連絡先、これまでの実績など
(10)全体を整える(5分)
①会社名、製品・サービス名(特に表示)の誤記チェック
②「まえがき」〜「コンセプト」までのロジック展開、インパクト性のチェック
③提案金額の確認
2.提案(プレゼンテーション)失敗の原因
(1)提案書(ペーパー)不備
①文言の重要表現の仕方に不備
②コンセプトまでのロジック不備、インパクトのないストーリー
(2)プレゼン不備
①プレゼン時期が遅かった
②プレゼン進行不備
③プレゼン環境不備
(3)クライアントとのコミュニケーション不足
①先方ニーズの把握不備
②先方が想定していた予算との大きな相違
(4)製品・サービス不備
①製品のコストパフォーマンス不足(他社競合と比較して)
②運営体制その他サービス不足